2017年07月23日

クリブリコンテスト出品作品(7-3)

★ 町家編1 ★

関西某所住まいとはいえ、京都はなかなか遠い。
そこで、制作にはストリートビューやネット上の画像を使用した。
(注・ここに掲載した筆者撮影の後祭宵山の資料写真は、
いずれも作品提出後の2015年7月23日に撮影したものである。)

普段の新町通、『京都上々もん屋』周辺は、およそ以下のような感じである。

北観音山鉾町006.jpg

北観音山鉾町005.jpg

北観音山鉾町004.jpg
(以上、画像引用元=Google Map 京都市中京区新町通六角付近
ストリートビューより、スクリーンショット)

築年数は不明。
犬矢来に駒寄、祇園界隈の町家の古い佇まいに比べると、
そうしたものはなくシンプルで新しい。
新しいといってもそれなりに古いのだろうが、
昭和に入ってからの普請のような印象を受ける。

早速困ったのは、壁や柱の色である。
壁は濃青とサンドブルーの間のような、何やら中途半端な色で、
レゴブロックにはない色だ。
仮に近似色のサンドブルーと割り切って使うにしても、
基本のブロックやプレートに殆ど供給されてない色である。

柱や梁は日に焼けて、いい塩梅の焦茶色である。
しかし、この焦茶も供給の殆どのない色である。

実在の建物を再現するとはいえ、早速、改変を迫られる。
隣の京料理屋の壁の色を借りて、壁はダークタン。
柱や梁は、黒だと色が濃くなりすぎる気がしたので茶とした。

以下の写真は、
拙作から山鉾を動かし、建物部分だけ写したもの(写真@)。
写真AとBは、宵山当日の様子である。

〈写真@〉
IMG_5241.jpg

〈写真A〉
IMG_5423.jpg

〈写真B〉
IMG_5425.jpg
(写真はいずれも筆者撮影)

          ★ ★ ★ ★ ★

しかし、レゴというのは、つくづく和のものを作るのに向かない素材である。
デンマーク生まれの玩具だから当然だが、建具に和のものがない。
もっとも一部、ニンジャゴー・シリーズで、障子のイラストパーツが出ているが、
障子表に〈忍者〉の文字が堂々と入っていて、とても実用的であるとは言い難い。

キャプチャ1.JPG
画像引用元blick link

格子窓にしてもそうだ。
牢屋の鉄格子はあるが、町家にありがちな目の細かい格子窓のパーツは存在しない。
パーツを組み合わせて一から作ることになる。

          ★ ★ ★ ★ ★

格子窓を作る。
簡単に格子窓を作るなら、以下の〈図@、Aa〉のように、
1x4のプレート一つに、1x1のプレート二つを組合わせたものを任意の組数、積み重ね、
横組にすれば、まずは簡単に出来る。
現在、説明のためにパーツに着色しているが、建具の部分は、本来、全て茶色である。
茶色の1x4プレート部分は横にすることで、縦の桟木に、
黄色の1x1プレート部分は、積み重なることで横の桟木となる。
〈図@〉
糸屋格子・基礎1.png
〈図Aa〉
糸屋格子・基礎2.png

全て、茶色に置き換えると以下のようになる。
〈図Ab〉
糸屋格子・基礎2b.png

しかし、このやり方で作ると、
縦の桟木のポッチがボコボコと見えて奧の見通しが悪く、
全く美しくない。
そこで、以下のように組んだ。
〈図B〉
糸屋格子応用1.png

1x4タイルを使うと、そのまま積分で止めることは出来ないので、
下の横の桟を1x2プレートと青の1x1プレートを組み合わせて裏で止めている。
〈図Ca〉は、表から見た図、
〈図Cb〉は、裏から見た図である。

〈図Ca〉
糸屋格子応用2a.png

この組み方で柱に止める場合、一番端のみL字プレート(黒で着色)を当て、
鉤の手の下の部分で柱(1x1x1片面ポッチ付ブロック、水色で着色)と貼り合わせる。
〈図Cb〉
糸屋格子応用2b.png

全てきちんと組み上げ、
建具のパーツを全て茶色にすると以下のような形になる。
これで目がすっきりと開き、綺麗に見通せるようになった。
〈図D〉
糸屋格子応用3.png

勿論、これで完成としても良い。
しかし、斜めから見ると、上の横の桟木が太く見える(図E、桟木部分を黄色で着色)。
〈図E〉
糸屋格子応用4b.png

もう少し細くしたい。
さこで、1x1プレートから、1x1ラウンドプレートに変更する。
〈図F〉
糸屋格子応用5a.png

斜めにしてみるとよく判るが、角が落ちた分、細く見える(図Ga)。
これを茶色に戻したものが、〈図Gb〉であり、本作で採用した形である。
写真Cは、表から見た図。写真Dは、室内側から見た図である。

〈図Ga〉
糸屋格子応用5b.png
〈図Gb〉
糸屋格子応用5c.png

〈写真C〉
IMG_5227.jpg

〈写真D〉
IMG_5219.jpg

          ★ ★ ★ ★ ★

しかし、ここまで苦労して作ったものの、
実際には、格子窓の上の横の桟木部分は不必要であった。
よく観察したつもりであったが、観察が足りなかったらしい。
恥ずかしい限りだ。

次回に続く。


posted by KM at 08:00| Comment(0) | 作例研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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