2016年09月07日

アムステルダムの青電車(10)

IMG_6924.JPG

青電車について、
そもそもの製作理由は、昨年、結局未発表に終わった以下の作品(写真)に基づく。

初夏のアムステルダム。
運河沿いにはアパルトマンと街路樹。
橋を渡る古びた路面電車、
運河には水上バスが浮かび、水面をキラキラと波立てゆったりと過ぎていく。
飾り窓の女に恋をし破れ、酒浸りになった男は、
全てに疲れたように橋の欄干にもたれ、
死んだような目でぼんやりとその様を眺める。

そんなシナリオを具現化した作品だが、
どんなタイトルを付けたか覚えていない。故に単に〈作品〉と呼ぶ。

アムステルダム運河.jpg

これは、昨年開催された何処かの団体のレゴのコンテスト(以下、某コンテスト)のために製作した作品である。
タテ・ヨコ・高さ 32 x 32 x 32ポッチのサイズで何かを作るというもので、テーマは自由。
なので、アムステルダムの風景をテーマに製作した。

何故アムステルダムだったかというと、
単にそこが作ってみたい町だったからである。

普段の創作テーマは主に都市と交通である。
LEGO clickbrick(以下クリブリ)主催のオリジナルモデルコンテストでも、
しばしば鉄道の走る都市の風景を製作して出展している。

アムステルダム運河の風景は、
以前からクリブリのコンテスト向けのネタとして温存していた。
しかし、規定であるタテ・ヨコ・高さ、
20ポッチ x 20ポッチ x 30センチのサイズに収めることが難しく、断念していた。
しかし、この某コンテストの規格では三方が各々32ポッチ。
かなり広く地面が取れるので、このサイズなら可能だろうと判断し、製作することにした。

ちなみに、アムステルダムといっても実際にこういう場所は存在しない。
路面電車は実在の車両をベースにしたが、
水上バスは架空のデザイン。
橋や住宅のデザインは、アムステルダムの建築の特徴を研究し、
それらしい要素を集約して具体化したものに過ぎない。

コンテストの結果はどうだったかというと、一次審査で落とされた。
説明がないので、落選の理由は不明。
応募がギリギリだったので、審査書類の到達が期日に遅れたか?
それともそうではない別の理由だったのか?
何だか判らないが、当時とにかく不愉快だったため、
目に付いた関係する書類を全て破り捨ててしまった。それだけは覚えている。

だから、誰のどんな作品が入賞したのか、そもそも何処の団体が主催だったか、
全く知らない、覚えてない。
無論、ネットで調べれば判ることだが、
最早どうでもいいのでそうまでして知ろうとも思わない。
ともかく、そういうことがあって特に公開する気にもならず、
今日までお蔵入りにしていた。

落選後、直ちに書類は破棄したものの、
作品を壊すのは面倒臭かったので、そのまま一年近く放置していた。
部屋の隅で情けなく埃を被っていたが、いつまでもそのままにしておけない。
特に車両は割と出来が良かったので、そのまま壊すのは惜しく、
ならばJAMに向けて改作しようとなった次第である。

今回の青電車は、その時に製作した車両がベースになっているが、
コンテスト時の車両は、規定の範囲に収まるように作った関係で、
窓の数やパンタの形状などが実物と大きく異なっている。

ひとまずこれで、アムステルダムの青電車の話は、おしまい。


posted by KM at 04:45| Comment(2) | 制作日誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
車両と水上バスと家のバランスが1:1:1になってて、逆にバランスが悪かったんじゃないかなと。
松原ビルドの絶妙なバランスが、技術に負けてしまっているように思います。

シンプルな作品でもバランス(対比というのか)によってはよくも見え、逆にお粗末に見えたりということも。
きっとこの状態から引き算していって、見せたいものをもっと大きく作れば(今のままでも目立つように見せれば)というのは今更ではありますが。

だからこそ車両だけピックアップして作り直すということにもなったんだと思われ、自身も潜在的に答えはわかっていたけど、そこまでできなかった結果だと思います。
もちろん勝手に(笑)
Posted by かう゛ぇ at 2016年09月07日 07:27
コメント、ありがとうございます。

テクニカルな話をすると…
クリブリのコンテストの場合、私は、狭い空間を如何に広く大きく感じさせるか、というのが一つの課題と解釈しています。
枠内に収めながら外にどう拡張するか、
前後左右上下にどう広がりを感じさせるか、ということですね(これは、後日詳しく語ろうと考えています)。

しかし、このコンテストの場合は、むしろ、
32 x 32 x 32の立方体の空間をどう閉塞的に充填しますか、
ということを訊かれていると解釈しました。
でなければ意図的に数字を揃える理由はないと考えたためです。

閉塞的であるということは、
外に空間が拡散するよりは、むしろ内向きに、
立方体であることを強調、明示するような空間であるということです。
そういう設計が求められているのだろうと解釈し、
要素の違う3つのもので、それぞれタテ・ヨコ・高さを
1:1:1であると際立たせる方向で作りました。
家と車両が立方体の壁になるように配置したのも意図的です。
もっとも、この考え方が、果たして正しかったのかどうかは今となっては判りません。

…とはいえ、
一次の書類審査の段階で、かう゛ぇさんの見立てや私の考えのようなテクニカルなことをどこまで斟酌したかは疑わしいですが…。

まあ、終わったことです。この辺にしましょう。
Posted by KM at 2016年09月09日 08:56
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